1 / 10 BREAD JOURNEY 01
ぼくの中には、ふたつの物語
朝の銀座。パン屋の明かりがつくと、焼きたてのぼくは、ふわりと目を覚ましました。見た目は小さくて丸いパン。でも、半分に割ると、茶色のあんこがぎっしりです。「きみはパン? それとも和菓子?」と聞かれるたび、ぼくは少し得意になります。だって、ぼくの皮には西洋から来たパンの物語、中には日本で育ったあんこの物語が入っているから。さあ、ふたつの味が出会った昔の東京へ、いっしょに戻ってみましょう。
もっと知りたい!
「あん」は小豆などを煮て甘くした餡のこと。「パン」は日本語になる前、ポルトガル語の「パン」に通じる言葉から伝わりました。名前の中でも、文化が出会っています。
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